No.68(スラヴ民族の自立)  : 

「ビザンツ帝国によるロシアの『開化』とはどういうものか?」

ウラディミル1世(10世紀から11世紀、キエフ公国全盛期の君主)がビザンツ帝国
の帝室の女性と結婚し、ビザンツ文化を導入したことで開化した。しかしその後、
モンゴル族に支配(約250年間)された。1480年にキプチャク=ハン国から独立した
モスクワ大公のイヴァン3世は、1453年に滅びたビザンツ帝国の帝室の女性と結
婚し、ツァーリの称号とギリシア正教会の首長の地位を継承した。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:
我が国の「文明開化」における欧米列強との関係を想起することにより、ロシアと
ビザンツ帝国の関係の歴史的な意義について、意欲的に学ぼうとしている。

思考・判断:
受動的な受容や積極的な摂取の両面から、ビザンツ帝国によるロシアの「開化」
について、多面的に考察している。

資料活用の技能・表現:
現在のロシア文字につながるキリル文字を見て、それがギリシア文字の大文字を
基礎としていることを知り、ロシアとってのビザンツ帝国の意義を実感している。

知識・理解:
10世紀末と15世紀後半の二度に及ぶ、ロシアの「ローマとの結婚」を通したビザン
ツ文化の導入の内容と意義について、基本的な知識を身につけている。